2012年10月30日火曜日

原発安全協定は金ヅルの証しか

福島第一原発相当の事故が発生した場合を想定した放射能飛散について24日、原子力規制委員会が予測を公表した(朝日新聞)。その後、29日に予測の誤りも発表されている(朝日新聞)。被害が新たに予測される地域からは、原発稼働の拒否権を握ることになる「安全協定」を求める声が上がっている。

電力会社は、原発の建っている都道府県と近隣市町村との間で、原発安全協定を締結している。協定の中で自治体側は稼働の拒否権を持っている。
また、協定締結先自治体には、電力会社側からの不透明で、多額の寄付が寄せられていることも、これまでに明らかになってきた。
原発稼働を、電力会社が金で買っている、という見方をされても仕方のない状況だ。
ただ、見方を変えれば、電力会社が自治体にたかられている、とも言える。

3・11後、原発近くの自治体が、身の危険を感じ、電力会社に安全協定を求める動きが広がった。電力会社側は、稼働を認めてもらうことが望ましいから、そのような拒否権は、できるだけ与えたくない。
その結果、電力会社側の動きは共通してくる。
これまでの安全協定とは異なる内容、すなわち、稼働拒否権を認めない新たなスタイルでの締結を模索している。

事業者としては、自然な動きと言える。
原発の稼働を左右されたくないし、寄付を要求されたら迷惑だ。
でも、情報を提供するくらいは、構わない。
そう考えるのは、ある意味で合理的だ。

他方、締結済み自治体からは、新たな締結への反対論が上がっている。
これまで、原発を受け入れてきた歴史を主張する向きもあるが、自分に回ってくる金が減らぬよう、防戦しているかのようだ。

原発を建てる地域に、ふるさとを捨てる覚悟を迫ったのが、3・11だった。
さて、自治体の動きやいかに。

2012年10月29日月曜日

お上がリストラ支援?

値上げをするなら給料減らせ――。電力料金の値上げを巡り、経済産業省が賃下げを条件にすることを、27日付朝日新聞が伝えている。値上げで増収を図れる上、ヤッカイな賃下げにお上が協力してくれるのだから、電力会社は値上げを申請するしかない。

3・11以降、定期検査を理由に停止した原発を、再稼働できずにいる。再稼働の条件が定まらないからだ。
原発の再稼働が見込めない中、電力会社の収支は赤字基調が続いており、いつまでも現状を維持するのが難しくなっている。

電力料金の体系は、原子力・火力・水力などの発電割合を決めることで、価格が決まるようになっている。
ランニングコストが少ない原発に比べ、火力発電は燃料費が高くつく。
再稼働がある程度望めないとして、原発の割合を下げ、火力の割合を高めることで、値上げという話になってくる。

ここで言う値上げは、基本料金や料金体系全般の値上げだ。
実は、電力やガスには、この値上げに加えて、3カ月ごとに石油や天然ガスの価格変動を、直接消費者に転嫁する「燃料費(原料費)調整制度」というものがある。
それとは別の話だ。

でも、原発事故を招いた責任は、電力会社だけにあるの?
監督官庁や規制官庁は何をしていたの?
値上げの行司役みたいだけれど、自分たちはどうするの?

2012年10月27日土曜日

リアルタイム写真共有―Google+ イベント

何かのイベントやお出かけで、リアルタイム写真共有する方法を考えた結果、Google+のイベント機能を使うことにしました。
1)共有範囲を限定
2)ユーザーが新たにaccountを用意しなくてもイイ
3)一元的に写真を集められる
という点を考慮しました。

Gmailを使っている人は、少なくないから、2)については妥協しています。
Facebookも選択肢だろうけれど、リアルタイムというより、事後的にアップロードすることや、一元的に集められない=ユーザーごとのアップロードになる、ということから、Google+の方が良さそうだと思いました。
リアルタイム写真共有の動機は、「後で送るね」と言われて、実際に送ってもらう機会が、そう、多くないことにありました。撮ったその場で送ってもらえれば、後から送ってもらう必要もないし、どんな写真だったかが分かると思いました。
ただし、Google+の写真は長辺が2048pixcelになってしまいますから、プリントするつもりなら、高品質な写真を手元に残しつつ、アップロードするのが得策です。



iPadで以下のアプリで検証。
Google+
Safari
Google Chrome
Google検索
Opera Mini
ドルフィン ブラウザー HD
ドルフィン for iPad
iLunascape

チェックインできそうなのは、Google Chromeだけ。
写真がアップロードできそうなのは、Google+、ドルフィン ブラウザー HD。
このうち、アップロード写真を、アプリから直接撮影できるのは、Google+でした。
コメントを書き込むのは、いずれのアプリからもできそうでした。
iLunascapeはuser agent次第で、色々できそうですが、agentが多すぎるので割愛します。



Androidスマホについて以下のアプリで検証。(ブラウザのみ)
ブラウザ(Galaxy IIの標準ブラウザ)
Google検索
Firefox
Opera mobile
Dolphin Browser

その結果、チェックインができそうなのはFirefoxのみ。
写真のアップロードができそうなのは、上記には見あたらず。
私のGalaxyIIは、訳あって、Google+アプリを起動できないのだが、ものの資料によると、チェックインも写真アップロードも、アプリからの直接撮影もできるらしい。



PCについては、対象ブラウザが多岐に及びそうなので、検証していませんが、Google Chromeから写真のアップロードは可能です。

2012年10月21日日曜日

高尾山

きょうは、高尾山に来ています。
よく考えると、30年以上来ていませんでした。
その間、某タイヤメーカーに高評価を得て、世界的観光地になっているようです。
英語や中国語の一行に出くわしました。
どの電車も首都圏のいつもの込み具合=それ以外の地域にとっては、朝の通勤ラッシュ並みの混雑。
写真は、高尾山頂から眺める富士山。
真ん中に薄っすらと見えるはずなのですが。

2012年10月16日火曜日

一貴、よくやった!

今週は、「FIA 世界耐久選手権 富士6時間」という、やたら長い名称のレースに行って参りました。
世界耐久選手権を略して、WECと書いたり、呼んだりすることが少なくありません。

このレースは今年、世界で8戦を戦いますが、第3戦にル・マン24時間が組み込まれ、価値を盛っています。注目度はそれほど高くない(一般的に、自動車の人気は日本で低迷中だし)のですが、トヨタの技術者たちがハイブリッドのレース車を本気で作っています。

そこがポイントだと思い、富士スピードウェイに行って参りました。

そこで見たのは、ハイブリッドのパワーのスゴサ。曲がってから数秒間の加速が、他のクルマと比較にならない速さなのです。

市販車ではハイブリッドが、燃費向上を目的に使われています。
ブレーキは通常、タイヤの近くにある金属板を、こすって減速します。理屈は自転車のブレーキと同じ。難しく言うと、運動エネルギーを熱エネルギーに変えて、減らす(減速する)訳ですね。
熱エネルギーは、運動エネルギーに戻せないので、「捨てている」訳です。

ハイブリッド車は、「捨てないで、運動エネルギーに戻す」というのがウリ。捨てていたのを使えるから、お得感がありますよね。そのお得感が、燃費で表れる訳です。

決められたルールで早く走るのがレースです。
ハイブリッドのモーターで、もっと早く走りたい。

過去のトヨタの発表したコメントから、モーターだけで300馬力もあるマシンのようです。
エライことですよ。300馬力って。

ということで、レースの中身を語っていたら、切りがないので、Jsportsの再放送やダイジェスト放送をご覧下さい。

タイトルの件については、コチラのインタビューで。
コチラでも、ご覧頂けます。


ちなみに、主催者がネット中継している、面白いレースです。次戦は上海。
公式ホームページはコチラ

2012年10月10日水曜日

可夢偉、Fantastic!

 2012年のF1日本GP。日本人唯一のドライバー、小林可夢偉にとってだけでなく、会場に訪れたファンにとっても、Fantasticなグランプリになった。決勝を振り返る。

 可夢偉もファンも、スタートがすべてだと、分かっていた。
 赤いシグナルが消えた午後3時3分27秒、スタートが切られた。

 可夢偉は今年、スタートに苦しんでいた。8月31日の第12戦ベルギーGPでは、2番手スタートだったのに、出だしに遅れ、後続車の事故に巻き込まれて13位で終えた。

 今回は大成功だった。2番手スタートのマーク・ウェーバーをとらえ、2番手で1コーナーに入った。
 しかも、今季ポイントリーダーのフェルナンド・アロンソがリタイア。追っ手が減った。
 鈴鹿は奇数列が有利と言われたのが、今回も表れた格好だ。

 序盤、完璧な走りだった。
 1分39秒台で走れたのは、可夢偉と、2年連続チャンピオンのセバスチャンだけ。
 後続を引き離しにかかる。

 事態を動かしたのは、タイヤ交換だった。
 F1では一つのレースで、柔らかいタイヤと硬いタイヤの2種類を、必ず使わなければならない。
 上位勢は柔らかいタイヤでスタートした。
 硬いタイヤに交換すると、一般的にタイムが落ちる。
 しかし、ガソリンが減って、どの程度の影響があるのかは、車の特性によって異なってくる。

 そこを、レース巧者のフェラーリが見せた。
 14周した可夢偉が交換した後、フェリペ・マッサは39秒台を連発。17周を終えて交換したら、可夢偉の前に出ていた。

 その後の可夢偉は、元チャンピオンのジェンソン・バトンとの攻防を展開。国際映像を釘付けにした。

 可夢偉が2度目のタイヤ交換をしたのは、31周を終えた時。ジェンソンは35周を終えた時だ。
 マクラーレンには珍しく、ジェンソンのタイヤ交換でミス。右リアの交換を終えていないのに、ジャッキを下ろしてしまった。

 コースに戻り、二人のタイム差は1秒ちょっとまで接近。
 空気抵抗を低減して、スピードを増すDRSの使用可能なメーンストレートは、それまでの走りから、追い抜きが困難なことが分かっていた。
 可夢偉が言うように、鈴鹿でメーンストレート以外に抜きどころはなく、ジェンソンにとっては、相手のミスに乗じるのが、安全で確実な方法だった。
 可夢偉は、ミスをしないことでしか、乗り切れない状況だった。
 可夢偉もジェンソンも、ゴールまで接近戦を演じ続け、そのままゴール。


 今季のチャンピオン争いに加わるジェンソンにとって、危険を冒してまで前にでる選択肢はなかったのかも知れない。
 しかし、互いに譲らぬ最後の5周は、今年、最もスリルのある時間だった。

可夢偉の予選にドキドキ

 2012年のF1日本GP。小林可夢偉にとってだけでなく、見ている人にとってもFantasticなグランプリになった。予選の模様を振り返る。

 小林可夢偉のタイムは予選4位だった。
 3位のジェンソン・バトンは、ギア・ボックス交換で5グリッド降格が決まっていた。
 Starting Gridを巡り、ハラハラの夜が始まった。

 F1の予選はまず、全員が走るQ1で18から24位を振るい落とす。
 続いてQ2を17台が走り、11位以下を振るい落とす。
 最後のQ3で上位10台の順位を決める。

 可夢偉はQ3に進出したが、出走したのは、規定時間終了間際。タイムを出せるのは1回だけだった。
 アタックの最中、スプーンカーブで黄旗た降られていた。危険を知らせる黄旗区間はタイムを更新してはならないことになっている。そこを過ぎて、可夢偉は4位のタイムをたたき出した。

 黄旗区間を走り、Q3唯一の記録を出したため、すぐさま審議対象に。タイムが認められなければ最悪、記録抹消で10番手スタートになってしまう。

 一方、予選終了後、フェルナンド・アロンソとセバスチャン・ベッテルが、互いにシケインで邪魔をされたとQ3の結果に異議を申し立てた。午後4時15分から、双方を呼び出しての事情聴取があると、午後3時28分付で発表された。セバスチャンは予選1位を記録していた。

 つまり、小林は1列目スタートの可能性も出てきてしまった。

 小林は黄旗区間について、空気抵抗を低減するDRSを使わず、出力を増すKERSも使わなかったと主張。タイムは認められた。
 他方、フェルナンドとセバスチャンの騒動は、セバスチャンに今季2度目となる注意という扱いに落ち着いた。

 予選終了は午後3時だったが、決勝のStarting Gridの見通しが立ったのは午後8時近くになっていた。

2012年10月5日金曜日

Arrived at Suzuka!

2012年も鈴鹿にやってきました。
きょう、10月5日からF1日本グランプリが開幕します。
4日には、ミハエル・シューマッハ-の2度目の引退が発表されたようで、最後の雄姿を目に焼き付けたいと思います。
徹夜明けでツライですが、興奮の3日間なので、何とかなるでしょう。