まず、提供された商品を研究し、個々の商品にお金の総額の何%を割り当てるかを決める。これを「ポートフォリオを決める、という。
商品の値上がり、値下がりがあるから、最初に決めた割合から、ずれてくるのを修正する。これを、リバランスという。
要するに、値上がりした商品を売り、値下がりした商品を買って、望む割合にあわせる。
割合自体を変更したい、ということもあるだろう。
ソニー生命保険と、三井住友信託銀行のシステムを使ってみた。
毎月の新規購入については、希望割合を指定するだけ、というのは同じ。
保有している商品の見直しに大きな差があった。
ソニー生命のシステムは、当初入力時の商品割合と、値上がりや値下がりした結果、個々の商品が占める割合を一つの表にして提示。結局、どういう割合にしたいのか、%で入力していくだけ。
金額を知るのは難しいけれど、リバランスという意味では、簡単といえる。
三井住友信託のシステムは、値上がりや値下がりした結果や個々の商品の当初入力時の商品割合を、いろいろな画面を巡って把握する必要がある。
売却するものを選び、次の画面で保有口数や金額(1口の値段が毎日変わっていて、それを何個持っているかで、金額が決まる)を提示し、何口売るか(または何%売るか)を指定。さらに次の画面で、売ったものを使って何を買うかを決め、打った金額の何%分を割り当てるか、を入力していく。
次の売却商品でも、同様の手順を踏むことになる。
リバランスでは、複数の商品を売却する必要があり、丁寧な商品分散をすればするほど、面倒さが増す。
リバランスの実際を、すべて手動で行うようなものなので、スプレッドシート(エクセルのこと)を駆使して、何回も計算を繰り返すことになる。
この方法も用意されていても構わないが、ソニー生命のシステムのように、割合だけを指定する方が、格段に便利だ。
だめシステムは、使い手のことを考えないから生まれると、実感した。
あー、面倒。