2020年9月10日木曜日

ドコモ口座が招く社会不安 今後も

  「ドコモ口座」が社会不安を招いている。

 ドコモとの携帯電話契約がなくても、ドコモ口座を持っていなくても、銀行口座からカネが盗まれるからだ。

 盗まれたのは、犯人がドコモ口座と銀行口座を接続したからだ。

 銀行口座は厳格な本人確認により開設されるのに対し、ドコモ口座は架空名義でも開設可能で、銀行口座名義になりすまして接続できた。

 新規接続は10日までに停止されたが、既存の不正接続は維持されているため、銀行口座からは、カネが盗まれ得る状態のままだ。

 10日午後5時から始まったドコモの記者会見を、youtubeで見た。

 NTTドコモの説明によると、不正をドコモ側が把握する手段はなく、既存顧客の利便性優先のため、銀行との接続を維持するという。

 カネが盗まれる可能性は続くが、損害をドコモが全額補償すること、不正接続から犯行までに時間をかけることはないと見込んでいることを、接続維持の理由とした。

 「通帳記入で確認しないと」という人が何人もいた。「ドコモコウザ」「ディーバライ」といった記述があれば、盗まれたということだ。

 ドコモ口座への送金には月額30万円の上限がある。今後も毎月、確認が欠かせない。ドコモは被害を申告しないと、補償しないからだ。