2012年1月25日水曜日

放射線、写真・映像にどう影響?

福島第一原発2号機の原子炉格納容器内を撮影した写真や映像を、東京電力が公開しました。(asahi.com:写真映像
いずれも、放射線によるノイズが写っています。
放射線がなぜノイズを起こすのか、という疑問の声を聞きました。



静止画でも動画でも、現在はデジタル化されていて、光が半導体(CCDやCMOS)に当たり、それが電気信号となって記録されます。

放射線も光の一種。すごく波長の短い=振動数の大きい=エネルギーの強い光です。
静止画も動画も、カメラの半導体は目に見える光(可視光)だけを記録しようとしているのですが、放射線のエネルギーが強すぎて、半導体内の電子、つまり電気信号に影響を与えてしまうのです。



放射線は自然界にも存在し、地面から、あるいは宇宙から降り注いでいますが、普段の暮らしでは、そのようなノイズを見ることはありません。
しかし、燃料が原形をとどめない状態にある原発の、しかも格納容器という燃料に近いところでは、放射線量が多すぎることを、うかがわせます。



では、半導体ではなく、フィルムで写真を撮ったらどうなるか、という疑問も、当然湧いてくるでしょう。

昔の素粒子物理学の実験という感じです。
昔は、宇宙からの放射線を記録しようと、大きなフィルムを置いておいたそうです。粒子の軌跡がフィルムに描かれ、それを元に、様々な自然現象を観察していたそうです。

つまり、フィルムにしたら、半導体での静止画や動画と同じように、ノイズとして記録されるでしょう。

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